京都・五花街の一つ、宮川町。石畳の小径にたたずむ日本料理店「宮川町 水簾」。賑やかな市街地や、観光客も多い祇園がすぐ近くにありながら、こちら宮川町はしっとりとした京風情が漂い、大人の雰囲気に包まれている。
1階はカウンター10席、2階は個室が3つあり、記念日デートから少人数の集まり、接待まで幅広く利用できる。地元では、還暦や銀・金婚式といったお祝い事や、お顔合わせ、結納にも使われている。
総料理長の島谷宗宏氏は、京都の「嵐山辨慶(べんけい)」「貴船ひろや」出身。旬を大切にした京料理を基本にしつつ、“今”の空気感をそこかしこに散りばめているのは「お客さまに、+アルファの感動を」という想いからだ。
昼のコースは6,000円、夜のコースは14,000円(ともに税・サ込)で、いずれも月替わり。京都ならではの素材を見事な包丁技で仕上げた料理の数々は、目にも舌にも麗しい。中でも常連客がお目当てにしているのは、締めにサーブされる炊きたてごはん。お米はその都度自家精米。おくどさんで炊きあげており、豊かな香りとふくよかな甘みが楽しめる。ふわっと柔らかい自家製ちりめん山椒との相性も抜群だ。
骨董から現代作家まで、確かな審美眼で選ばれた優美なうつわ、日本各地から取り寄せたさまざまな地酒との出会いも楽しみにしたい。
敷居が高そうに思えるが、一見さんも大歓迎。京料理をいただくのが初めてという人も、美食好きも、きっと満足できる一軒だ。