店主自身が感銘を受けた”京都”そのものを感じることのできる「ごだん宮ざわ」。ごだんとは後段の茶事のことをいう。
店主は宮澤 政人(みやざわ まさと)氏。18歳のときに観光で訪れた京都に衝撃を受け、この地で京料理を学びたいと強く思ったのがきっかけだ。京都のお店へ直談判に行くも、一蹴されるが志は変わらず、その後京都ホテルオークラ和食「入舟」や、京都「茶懐石 柿傳」、京都「高台寺和久傳」などで修行を積んだ。
ごだん 宮ざわは2014年にオープン。茶懐石の名店で研鑽を積んだ宮澤氏のこだわりが随所に見受けられる同店は、ほどよい緊張感と心地よさが合わさる上質の空間。床に敷き詰められた陶板、そしてカウンター天井の美しい細工。カウンターの木、壁の色味など、やすらぎの調和を感じる事ができるだろう。個室は入り口手前にテーブル席で同じ仕様で用意されている。
コースは茶懐石にならったものを提供。静かに、目の前で手際よく進められる料理人の佇まいもまた美しい。和と洋、モダンなデザインから骨董品まであらゆる器に盛り付けられる一品は目でも楽しめる。また、最後には点てたお茶も味わう事ができる。宮ざわを代表する絶品ごま豆腐も時期に応じて様々な風味を楽しめるのでおすすめだ。
ごだん宮ざわで、京都だからこそ味わえる感動に浸ってみてはいかがだろう。
writer Chie