安土桃山時代の天正年間、日本海から京都へと鯖を運ぶ若狭街道(鯖街道)の茶屋として発祥した料亭「山ばな 平八茶屋」。場所は、京都の中心部より車で20分ほどの洛北エリア。東に比叡山、西に高野川を臨む自然豊かな地に、約600坪の庭園が広がり、数寄屋造りの建物などのお座敷が点在する。すべてのお部屋から高野川の水面や野趣溢れる庭園を眺めることができる。明治の文豪・夏目漱石や、大正~昭和期の美食家・北大路魯山人も愛でた美しい景色、そして味覚を大いに堪能したい。
創業当時から約440年続く名物が「麦飯とろろ汁」。上質な丹波産つくね芋をすりおろし、鰹と昆布の一番出汁と合わせたとろろは、なめらかな口当たりで麦飯との相性は最高だ。
もうひとつの名物が、天然物の赤甘鯛「ぐじ」。日本海で一本釣りされた甘鯛は、鮮度も旨味も格別。お造りや、遠火で炙り鱗まで食べることができる若狭焼など、さまざまなぐじ料理は、若狭懐石(1万3,000円~/税・サ別)に登場する。
昼の懐石(7,000円~/税別)、夜の懐石(10,000円~/税・サ別)のほか、街道茶屋から料理屋への変遷期の明治時代から扱う川魚料理のコースも揃う。お食い初めや結納、披露宴、還暦といったお祝い事の席としても重宝されている。
また、こちらは1日4組限りで宿泊も受け付けている。夕、朝の食事のほか、古式和風サウナ「かま風呂」もお楽しみのひとつだ。